「ねるねるねるね」一般的に知られていますか?
以下のポストが、おすすめに流れてきた。
秋に出る本(えっ)のゲラをやっているのですが、知られてるよね………!?!?!? pic.twitter.com/RNnuBYUxPE
— 三宅香帆 (@m3_myk) June 26, 2026
ポスト主である三宅香帆さんが著作(のゲラ)にて「ねるねるねるね」という商品名を使用したところ、編集者か校閲者が「一般的に知られていますか?」と疑問を付けたことに対して、(当然のこととして)一般的に知られてるよね?と本人が反応しているという内容だ。
この「一般的に知られていますか?」と書かれていることに関して、当人が「ねるねるねるね」が広く知られていることを知らない、もしくは、当人が「ねるねるねるね」を知らない、と確定しているかのような反応が多いが、果たしてそうだろうか。
調べてみると、「ねるねるねるね」は40周年を迎えたらしく、『テーレッテレー』でお馴染みのCMによって、たしかに広い世代に知られた商品名であるのは疑問の余地はないだろう。
ここで、画像内の文章を書き出してみる。
プルをたくさんとらないといけない。培養して攪拌したもの
けて、その次は別の液をかけて、という作業を延々と繰り返
、お菓子の「ねるねるねるね」を大量にやっている気持ちに
欠けている部分を推測して文章全体を考えると、この文章は著者が生物化学(?)実験をしている状況の一コマであり、その様子を『ある液を攪拌して、そこに別の液を加え、また攪拌してという工程を繰り替えすサマが、あたかも「ねるねるねるね」を大量に作っているかのようだった』と表現しているのであるが、この文章には暗黙の知識が共有されていることが前提となっているように思う。
それは、『「ねるねるねるね」を作るには、主に、二つの作業工程「混ぜる作業」と「複数の材料を工程に沿って順に加える作業」がある』ということだ。
この二つ目の作業「複数の材料を工程に沿って順に加える作業」に関して、私は今回のことで初めて知った。混ぜれば色が変わることは知っていたが、手順など関係なしに、混ぜれば色が変わると思っていたのである。
「お前が物知らずなだけだろ」と言われればその通りである。現に、当該ポストにも次のようなリプが付いているが、このことは「ねるねるねるね」という商品名の認知度に比べてどのくらい知られていることなのだろうか。
ミルクボーイが漫才のつかみで
— 瀬川泰和(TVディレクター)🍉 (@hoshino_suke_) June 26, 2026
「ねるねるねるねの2の粉をいただきました!」と言って笑いが取れるのは、
一般的に知られているからですねー!
改めて、テーレッテレーのCMのセリフを記憶を頼りに書き起こしてみる。
『ねるねるねるねは、へへへ。練れば練るほど色が変わって、こうやってつけて……うまい!テーレッテレー♪練っておいしい、ねるねるねーるね♪』
検索して確認すると、ほぼこの通りであった。
この有名なCMのセリフには「複数の材料を工程に沿って順に加える作業」が書き表されていないのである。
何が言いたいかというと、
- この文章での「ねるねるねるね」は、暗黙の知識が共有されていることが前提となっている文章内での「ねるねるねるね」であり、「ねるねるねるね」という商品名をただ単に提示しているだけ、とは別の意味を含んでいる
- この「一般的に知られていますか?」を書いた人は、「ねるねるねるね」という商品名が一般的に知られていることは理解した上で、暗黙の知識が共有されていることが前提となっていることを指摘している可能性もあるのではないか
ということである。
これは、かなり飛躍した解釈であることは自覚しているし、もしそうならばコミュニケーションとしては「一般的に知られていますか?」だけではなく内容まで踏み込んで書いたほうが伝わりやすいだろう。
しかし、暗黙の知識が共有されていることが前提となっている文章内での「ねるねるねるね」であると理解すると、この「一般的に知られていますか?」の一文をもって、この編集者か校閲者か分からない誰かが「ねるねるねるね」という商品名が広く知られていることを知らない、もしくは、当人が「ねるねるねるね」を知らない、ということは必ずしも確定的に明らかではないはずである。
おわり。(唐突に終わる)